2018年12月21日金曜日

馬賢達先生の通備拳

私が馬先生に学んでいた頃は、情報も少なかったこともあり、ただ一度、ある学習団の人達が馬明達先生のところで学んだ後、馬賢達先生のところに学びに来て、その時に馬明達先生のところの「鷂子穿林」という基礎練習の1つを見せてくれたのですが、「ウチとは違うなぁ」くらいの感想で、興味はあっても他の系統との違いについて調べたり深く考えたりする事はありませんでした。それから時は経ち、今ではかなり多くの情報を得ることが出来るようになると、その違いについて色々と考えさせられるようになりました。馬賢達先生の通備拳は古い形を残していると思われると以前書きましたが、それは「劈掛」「八極」「翻子」「戳脚」各門派の特徴が明確で、更に馬先生早年の時期に学ばれた白鴻順先生の通備拳は私が学んだものと若干の差異があり、その古い形こそ「馬賢達」という武術家を育てた根幹であり、古いものは良くて新しいものは良くないというのではなく、形とはその継承者の経験や思想、功夫の特徴などによっても変化するので、私が馬先生から学んだものは馬先生、或いは蘭州の方で発展したもので、更に馬先生の根幹を育てたものに近いであろう古い形のものを研究する事で、変化或いは進化する過程で失われたかもしれない大切な「何か」を見つけられるかもしれないのです。

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